結婚後の健康保険変更手続き「何」を「いつまで」に?【共働き・退職】

結婚後の健康保険変更手続き「何」を「いつまで」に?【共働き・退職】

女性の場合は、結婚すると名前(苗字)が変わります。

中には会社を辞めたり(寿退社)、結婚を機に転職したりする人もいるので、健康保険(社会保険)の変更手続きにも注意が必要。

会社員だった女性が、結婚後に健康保険をどう変更するかをパターンごとに説明します。

この記事のポイント!
  • 働いていて、入籍予定の花嫁さん向け
  • 健康保険の変更手続きについて、結婚後の働き方別にわかる
  • 夫の扶養に入る条件やいつ入るべきかがわかる

結婚後の健康保険の手続きの前に!必要書類を確認しておこう

1.5次会のよくある質問

結婚後の健康保険の手続きには、必要となる書類が色々あります。

「あの書類も必要だった…もらってこなくちゃ」と後悔しないように、あらかじめ確認しておきましょう。

特に、結婚後に退職して配偶者の扶養に入る場合は、夫(妻)の会社で必要な提出書類を、退職する前に確認してもらうこと。

書類は勤務先によって名称やフォーマットが異なるため、勝手に準備せずに事前に確認が必要です。

妻の会社でもらうもの例

  • 結婚届(身上異動届)(※)
  • 被保険者氏名変更(訂正)届(※)
  • 退職証明書
  • 離職票
  • 源泉徴収票(確定申告をする場合に必要)
  • 健康保険被保険者資格喪失証明書
  • 健康保険任意継続被保険者資格取得申請書(もとの会社の健康保険を、任意継続する時に必要)

(※)結婚する時に提出する書類です。

夫の会社でもらうもの(夫の扶養に入る時に必要)例

  • 健康保険被扶養者届(異動届)
  • 国民年金第3号被保険者関係届

【共働き】結婚後も同じ職場で働く場合は、健康保険証の氏名変更の手続きを

  • いつ:結婚が決まったらすぐ
  • どこで:勤務先の会社(総務部など)
  • 必要書類:会社既定の書類(結婚届・身上異動届、被保険者氏名変更(訂正)届など)、旧姓の健康保険証

結婚後の健康保険の手続き(共働き)

結婚後も同じ会社で働く場合は、健康保険証の氏名変更の手続きをして、新しい保険証を交付してもらいます。

まず直属の上司に結婚報告を。

そのあとに、会社の総務部などで会社既定の書類を提出するだけでOK。(提出書類は「結婚届(身上異動届)」と、健康保険加入者の氏名を変える「被保険者氏名変更(訂正)届)」が一般的)

ポイント!

結婚後も同じ職場で仕事を続ける場合は、すべて会社が行ってくれるので楽ちんです。

必要書類は会社によって、名称やフォーマットが異なります。

結婚報告の際に上司や先輩社員に聞いてみるか、直接総務部などに確認をしましょう。

【寿退社】結婚後退職する場合の健康保険の変更手続き

つぎに結婚後に退職して、同じ職場で働かない場合(転職する時)の変更手続きを、4つのパターンで紹介します。

  1. 配偶者の扶養に入る
  2. 国民健康保険に入る(自営業、失業保険を受け取っているなど)
  3. 健康保険の任意継続をする
  4. 結婚を機に転職する

1.退職後、夫(妻)の会社の健康保険(扶養)に入る

  • いつ:退職日の翌日から5日以内
  • どこで:夫の会社の健康保険組合、ない場合は社会保険事務所
  • 必要書類:夫(妻)の会社既定の書類(健康保険被扶養者届(異動届)、国民年金第3号被保険者関係届など)、印鑑(新姓)、マイナンバーもしくは年金手帳(基礎年金番号)、源泉徴収票(確定申告時のみ)

結婚後の健康保険の手続き(扶養にはいる)

夫が会社員なら妻は夫の会社の健康保険・国民年金(第3号)に、つまり夫の扶養に入ります。

まずは夫(妻)が自分の職場で結婚報告をして、妻が扶養に入ることも報告します。

夫(妻)が総務部などで、配偶者が扶養に入るための必要書類をもらいます。(「健康保険被扶養者届(異動届)」「国民年金第3号被保険者関係届」など)

もらった必要書類に記入をしたら、夫(妻)の勤務先に提出をすれば完了です。

ポイント!

扶養に入る場合は、必要な手続きはすべて夫(妻)の勤務先が行ってくれます。

夫(妻)の勤務先によって、求められる提出書類が異なる場合があるので、できれば退職前に必要書類を確認しておきましょう。

また扶養に入った人が確定申告を行う場合、退職した会社の源泉徴収票が必要なのできちんと保管しておくこと。

なお夫の会社の健康保険(扶養)に入ると、妻の分の保険料を払わなくても健康保険のサービスを受けることができます。

扶養に入る条件は、妻の年収が130万円未満かつ夫の年収の2分の1未満であること。

夫の健康保険に入りながら、雇用保険の受給は原則できません。

2.結婚退職後、国民健康保険に入る

  • いつ:退職翌日から14日以内
  • どこで:現住所のある役所
  • 必要書類:健康保険被保険者資格喪失証明書・退職証明書・離職票など、マイナンバー(世帯主と本人)、本人確認書類、印鑑

結婚後の健康保険の手続き(国保)

夫が自営業の場合、または妻がハローワークで求職活動中のため失業保険を受け取っている場合は、国民健康保険に加入します。

国民健康保険とは、自営業などの会社員以外の人が加入している制度です。

まずは直属の上司や総務部に結婚と退職の報告をして、退職日が確認できる書類をもらいます。(離職票など)

つぎに自宅の最寄りの役所に行き、勤務先でもらった書類を提出。このとき印鑑も持参します。

役所での手続きを終えたら、国民健康保険証が3日後程度で自宅に届きます。

ポイント!

国保に入る場合、自分ですべて手続きをしなければなりません。

退職してから必要書類が足りない!ということが無いように、辞める前に書類をもらえるように会社に申請しておくことが大事です。

3.健康保険の任意継続をする

  • いつ:退職後20日以内
  • どこで:全国健康保険協会の都道府県支部(現住所を管轄するところ)
  • 提出書類:健康保険任意継続被保険者資格取得申請書、健康保険被保険者資格喪失証明書または離職票、年金手帳、印鑑(新姓)

退職してから最大2年間は、勤めていた会社の健康保険を継続することができます。

保険料は、在職中の給料に基づく標準報酬月額で決定されます。

在職中は会社と社員が保険料を折半していましたが、任意継続する場合は全額自己負担になるので、実質2倍の負担に。

再就職などの理由以外は、2年間は継続をやめることができません。

4.結婚退職後、すぐに他の会社に転職する

結婚退職後すぐに他の会社に転職するのなら、転職先の健康保険に加入します。

結婚を機に知っておきたい「扶養に入る」って?条件は?

結婚挨拶 授かり婚

結婚をすると「扶養に入る」「扶養から外れる」という言葉をよく聞きますね。

そもそも「扶養に入る」とは、どんなことなのでしょうか?少し詳しく見ていきましょう。

そもそも「扶養に入る」とは?

扶養とは夫に養ってもらうことで、「社会保険上」の扶養と「税制上」の2通りあります。

妻が夫の扶養に入っていれば、保険料や税金を払う必要はありません。

社会保険上の扶養

「社会保険上」と「税制上」では、扶養に入れる条件が違います。

社会保険上の扶養とは、健康保険や国民年金、厚生年金に関すること。

健康保険の扶養に入る条件は「向こう1年間の収入が130万円未満、かつ夫の年収の2分の1未満であること」で、過去の収入は関係ありません。

健康保険の扶養に入るタイミングはいつ?

結婚後夫の会社の健康保険に加入する、つまり扶養に入るタイミングは、妻の「退職後すぐに」がベスト。

例えば2019年9月に結婚退職するとして、2019年8月末までの収入合計が150万円だと仮定します。

この場合は、2019年分の配偶者控除を受けることはできません。

けれども健康保険加入条件は、「向こう1年間の見込み収入が130万円未満」ですから、結婚退職して収入がゼロになるなら、健康保険の扶養に入る条件を満たしています。

妻の退職後すぐに、夫の健康保険に入りましょう。

退職後働くとしても、給与所得などの収入が月額108,333円以下なら1年間で130万円未満になるので、夫の会社の健康保険の扶養に入ることができます。

税制上の不要

税制上、夫の扶養に入ると、所得税や住民税が控除されます。

また収入の低い配偶者がいる場合、税負担が軽くなる配偶者控除や配偶者特別控除があります。

配偶者控除とは、夫の合計所得金額が1,000万円以下で、妻の年収が103万円以下の場合に適用されます。

妻の年収が103万円を超えると「扶養をはずれ」、妻自身にも税金を納める義務が発生します。

ただし妻の年収が103万円~201万円までは、夫には配偶者特別控除が適用されます。

結婚後新しい健康保険証ができるまでは、病院に行けない?

健康保険証

結婚して苗字が変わると、新しい健康保険証が交付されます。

旧姓・新姓の切り替え期間中に医療機関にかかることはできないのでしょうか?

新しい健康保険証はいつできる?

申請書類を提出して、新しい健康保険証を受け取るまでの日数は、会社によって違います。

だいたい1週間前後で、早ければ1~3日、どんなに遅くとも1ヶ月くらいです。

健康保険証の切り替え期間中でも、病院で受診できる

保険証の切り替え中で、新しい苗字の保険証が手元になくても、医療機関を受診することはできます。

定期的に病院に通っているなど、受診するタイミングがわかっているなら、年金事務所で「健康保険被保険者資格証明書」を発行してもらって病院に持参しましょう。

「健康保険被保険者資格証明書」がなくても、病院で「結婚したばかりで、新しい保険証がない」ことを説明し、月末までに新しい健康保険証を提出すれば3割負担で済みます。

旧姓の健康保険証は使えない

基本的に、旧姓の健康保険証は会社に返却することになっています。

もし古い保険証を使って病院を受診し、3割の医療費だけを支払ったとしても、残り7割分の請求が後日役所などから送られてきます。

その後は請求された医療費を支払い、かつ健康保険証の発行元に医療費の請求をするという面倒な手続きをすることになるので、古いものは使ってはいけません。

夫(妻)の扶養に入るなら、「確定申告」の手続きもチェック!

会社員の場合はまず必要ありませんが、年の途中で寿退社して年末調整をしていない人は、確定申告もチェックしておいて。

きちんと申告すると、税金が戻ってくる場合も。

確定申告が必要な場合があるのは、こんな人です。

  • 結婚後退職して、夫(妻)の扶養に入る人
  • 年の途中で退職し、年内に再就職しなかった人(=年末調整をしていない人)
  • その他(住宅ローンを組んで家を購入した人、年間の医療費が一定額を超えた人)

まず最寄りの税務署や、国税庁のHPで「確定申告書」を入手します。

記入には「源泉徴収票」が必要なので、前勤務先でもらったものを保管しておく必要があります。

記入した書類を、税務署に提出(郵送可)して完了です。

確定申告をしたことが無い人は、書類の書き方がわからないですよね。

申告期間中は、税務署が各所に相談窓口を設けているので、相談しに行くのが一番早いですよ。

  • いつ:毎年2月~3月
  • どこで:現住所の最寄りの税務署
  • 必要書類:前職の源泉徴収票、確定申告書(国税庁HPでDL可)、印鑑、保険料の控除証明書など

(参考)
所得税(確定申告書等作成コーナー)|国税庁
【申告相談】確定申告の仕方が分からない場合はどうすればいいのですか。|国税庁

まとめ

  • 結婚しても会社を続けるなら、健康保険証の氏名変更手続きだけ
  • 寿退社して扶養に入る場合は、在籍中に必要な書類を確認しておく
  • 退職後は、健康保険の任意継続するか、国民健康保険または夫の健康保険(扶養)に加入する
  • 新しい健康保険証がなくても医療機関は受診できる
  • 旧姓の健康保険証は使えない

結婚後、そのまま仕事を続けるか退職するかで、健康保険の変更もずいぶん変わってきます。

ちょっとややこしいですが、保険料や医療費に関係することなので、スムーズな変更手続きを心がけてくださいね。